柿渋染めのあづま袋をつくりました。
倉敷の白いリネンをつかって仕立てた後、染めの作業へ。
ご覧の通り、1度の染めではほとんど色付かず。
ここから干して、染めてを繰り返すことで、濃い色に染めていきます。
7~8月は晴れの日が少なくタイミングも合わなかったので、9月の晴れた日を狙って作業しました。
柿渋染めのしごとは、成果がとてもわかりやすいところが好きです。
染めを重ねれば重ねるだけ色が濃くなるので、見ていてたのしい。
ゆっくりと時間をかけて色を得ます。
色はとどまっているのではなく、染めが終わった後も徐々に濃くなり、やがて退色へと向かいます。生き物みたい。
折り目や縫い目の部分など、染めむらが全体にあります。染めむらは、草木染や藍染めの商品よりも多いです。また、ほかの植物染めよりも生地も硬めになります。
見た目は使い込んだ革のようで、とてもかっこいいです。
長く使っていくことで、色味も変化するし、リネンの質感も変化します。
ずっと同じではないことも、このあづま袋の長所だなぁと思います。
型崩れ、ほつれ、色むら、擦り切れ…
そんなのを愛して長く付き合える布があれば。そういう豊かさもあると思う。
だから私はそんなのをつくりたいのです。
私のつくった作品が何百年後かずっと先に、ボロボロの古布としてどこかから出土するのが夢です…。
以前のブログで紹介した柿渋染めのリネンショールは、のこり1枚となっております。
こちらもぜひご覧ください〇
linen shawl #柿渋染め〈濃〉
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ご覧くださりありがとうございます。
ブログの頻度が減ってしまっているのは、よなよなヤクのストールを織っているからです。
織っていると両手がふさがってしまうので、困ります!