がら紡糸の布を織る。バッグの仕立てとがら紡糸のこと。

あっという間に秋。

毎日があっという間で、24時間ではとてもとても足りません。

時間の使い方が下手なだけな気もしますが…
まぁ、よく食べよく飲みよく寝ているのでよしとしましょう!

糊付けしたがら紡の糸。よく晴れた日に、広げて乾かしています。

以前仕上げたバッグの話。

たてよこにオーガニックコットンがら紡糸をつかったバッグを作りました。

先月できあがっていたのですが、紹介が遅くなりましたm(__)m

tucked bag (sold out)
square bag

上のタック入りのバッグは、肩にかけて使うタイプのもの。
内側とパッチには栗染めの布を合わせてアクセントにしました。

スクエアバッグのほうは、持ち手が一体型になっています。
シンプルな形なので、よりコーディネートしやすいと思います。
こちらはオーガニックコットン100%です。

どちらのバッグもやさしい雰囲気でおどろくほど軽い!

がら紡糸というのは、「がら紡」とよばれる紡績機で紡がれた糸のこと。

「がら紡」は、明治時代に日本で独自に開発された紡績機です。ガラガラと音を立てながらゆっくりと糸を紡ぐので「がら紡」と呼ばれています。

紡がれる糸は手紡ぎにちかい風合いでとても素敵です。
ですが、「ゆっくり紡ぐ」ぶん他の機械に比べ効率が悪いということでもありますから、次第に姿を消し、今では稼働しているがら紡は全国で3か所程度だと言われています。

で、そのがら紡をつかっている工場のなかでも、「オーガニックコットンの落ち綿」をつかうことにこだわってものづくりをされているのが、愛知県の木玉毛織さんです。
私はこちらの糸を使用しています。

木玉毛織さんのホームページ

オーガニックコットンの落ち綿を使うというのはどういうことかというと、オーガニックコットンのわたを機械で紡ぐときに落ちてしまった繊維を集めたものを、材料にしているということです。

  • がら紡で糸を紡いでいる
  • オーガニックコットンを使用している
  • 落ち綿をリユースしている

これだけこだわった糸づくりをされている。
できあがる糸は甘撚りでふわふわ。できあがるストーリーを知ると、よけいにかわいらしく感じます。

オーガニックコットンのティッシュポーチ

わたしはこの糸をよく使っていて、ポーチなどの小物もよく作っています。
写真は緯糸にがら紡糸をつかったポーチで、蓋の内側にティッシュ入れがついています。

がら紡の糸で手織りをすると、とても軽い布に仕上がります。手触りもとてもいいので、身に着けるもの、手に取る回数の多いものを作るよう意識しています。

欠点としては、ふわふわの糸なので毛羽立ちやすいところです。

摩擦が苦手なので、お洗濯など取り扱いには少々注意が必要です。
毛羽や毛玉は引っ張らず、ハサミでカットしてくださいね。

植物染のがら紡ソックス

がら紡糸のソックスもあります。
木玉毛織さんの糸を奈良の靴下工場で編んだものです。
染めは草木染や藍染めなど。

以上、新作のバッグの紹介と、がら紡糸のこと、madokayukiのがら紡シリーズのこと、でした。

投稿者:

madokayuki

つくり手 ユウキマドカのブログです。